俺に 私に 中国は合う?
これから中国語を勉強しようと思う人にとって
「中国語を学ぶ」=「中国人と頻繁コミュニケーションをとる・頻繁に中国に行く・中国に住む!?」
ということになると思います。
今回は中国人とのコミュニケーションとはどんな感じで、どんな性格の人が中国生活及び中国人との人付き合いに適合しやすいのか
簡単にまとめてみますので、中国語を学ぼうか迷っている方の判断材料の一助として頂ければと思います。
1、中国人の《 考え方・性格面 》
①大雑把でゆるい、細かいことにこだわらない
あまり細かいことは言いませんし、気にもしません。
相手に気を遣わないし、その分こちらもそこまで気を遣ってあげる必要はありません。
②形式的な礼節を表す習慣が少ない
基本的に敬語というものが少なく、表現としてあまり改まった言い方はありません。(一部ありますが少ない)
またお辞儀もしません。会社から帰るとき日本人なら「少し頭を下げつつ「お先に失礼します」」ですが、
中国では手を振って「バイバイ」か「俺先に帰るよ~」です。
③プライベートを大事にする
日本人のように会社を「自分と家族を含め人生に大きな影響を与える居場所」とは考えていません。
「たまたま縁があって今はこの会社にいるだけ」と考えています、そこまで忠誠心はないし残業などせず帰ってプライぺートの時間を楽しみます。
④上司や年長者に対してもフランク
社長など経営層の地位や発言力という意味では中国の方が日本より強いですが、
対話方法はあくまでフランクであり、日本人にとっては友達と話しているように感じる部分があるかもしれません。
⑤とにかく面子にこだわる
メンツについては別記していますが、中国人のメンツについては事前によく勉強してください。
ここを軽視しては中国人との関係性はうまく作れません。
簡単な例を挙げれば「部下を叱るときは他の人に見えないところで叱るということです」
⑥謝らない
都市部では変わってきていますが、日本人のように簡単には謝りません。
ただ、謝罪については日本人が世界の中で特殊な習慣を持っていると言えるでしょう。
⑦男女平等
日本のように女性を軽視する考えやシステムはありません、元々一人一人の収入が少なかったため結婚後も女性が働く習慣が根付いていましたし、
企業内でも「女性はお茶出しをする」なんて考えはありません。
よって女性にとっては日本ではしにくい働き方や積みにくいキャリアが積める機会が多いでしょう。
2,《 ビジネス習慣・仕事での判断方法 》
①決定スピードが速くチャレンジ精神旺盛
日本の企業は熟慮に熟慮を重ねてやっと行動に移すか、考えた結果リスクばかり気になり結局何もしない場合がほとんどです。
中国は思い立ったら行動します。
一長一短がありますが、悪く言うとあまり考えずに動くので後から問題が起こることが日常茶飯事ですが、
まず行動して問題が起こってもそれを解決するように努力します。
日本人は何でも守りに入って開拓精神を忘れていますから、ここは中国人から勉強することもあるでしょう。
②能力格差が激しい ⇒優秀な人材はマネジメント力・語学力・専門能力 どれをとっても高く仕事ができる。
一つの例年ですが、都市部のホワイトカラーであれば外国語が1つできるの当たり前、2か国語できる人も沢山います。
私の会社の中国人女性は皆日本語が上級レベルで英語も中級レベル(=仕事で使えるレベル)があります。
もちろん語学能力は仕事の能力とは別の話です。
ただ中国の会社で総経理などをしている人はマネジメント能力が高く、製品技術面も理解していてしかも英語ができるなんて人がたくさんします。
日本でそんな人に会うことはまずありません。
しかし、逆に掃除や警備の仕事につく人や地方都市の工場で単純作業に従ずるブルーカラーについて言えば大半が仕事に対する意欲が低く
いい歳になっていても仕方なく会社にいるだけで、向上意欲はなく勤務態度も悪い人間が多いです。
中国は貧富の格差だけでなく人の素養や能力格差も大きいと言えます。
④会食は適切な時間内で終了(2~3時間で終了)
日本人の接待のように18時から初めて夜中の25時まで飲み続けるようなことはまずありません。
接待であれ友人との会食であれ2~3時間で終了します。
⑤給料は受注額など自分の実績に応じて変化
主に営業職についてですが、各担当者に目標受注額が設定されており、自分の達成率がボーナスに大きく反映されます。
また基本給は毎月の生活できるだけの最低ラインに抑えられ、残りは自分の頑張りで獲得するようなシステムになっており、
これが社員にも受け入れられる下地があるのが中国です。
⑥時間にルーズ
上海や北京などの都市部であればそれなりの時間間隔はありますが、地方都市や都市でも郊外の場合時間に対する感覚がまだまだルーズです。
待ち合わせの時間に遅れるし、お客さんにアポイントを取って訪問しても客さんがいないなんてことはしょっちゅう起こります。
地方都市のローカル企業にアポイントをとる場合、訪問日の2週間前などに電話予約すると当日忘れられてしまうので、
基本は週をまたがずに「月曜にアポイントを取り火曜に訪問」のようにするか、
早めにアポイントをとった場合でも前日に確認の電話を入れないと危ないです。
3,《 生活関連情報 》
①物価の上昇が続いている
日本であれば普段使っているものの値段が毎年上がることはありませんが、中国では頻繁にあがります。
毎日食べる食品やレストランの価格や、クリーニング代など生活に関わる費用から始まり、スポーツジムの会費や企業の購入する設備など
なんでも値上がります。
②輸入品は高い / ブランドは高い
中国産で庶民が購入する食品などは日本より安いですが、輸入品はかなり高額です。
例えばアイスのハーゲンダッツは日本では200円くらいでしょう。普通のアイスが100円でハーゲンダッツが200円。2倍くらいです。
中国の安いアイスは30~50円ですが、ハーゲンダッツは500円くらいします。10倍です。
ブランドバックのことを言っているのではなく、海外から入るあらゆる商品の価格設定が高いです。
③日本料理はたくさんある
都市部であればどこでも各国料理が食べられ日本料理の店も沢山あります。
まぁ味は日本の方がおいしいですが。
日本の食材も買えますが品揃えは悪いです。
④家賃は日本と同じくらい 但し買うとなると高額
不動産バブルが続いており、都市部の価格はたかり高くなっています。上海の中心部では2018年現在 150万円/m2です。
70m2のマンションを購入したとしたら、総額は1億500万円にもなるのです。
ただ賃貸であれば家賃は東京近辺と同じくらいです。
⑤偽物が多い
著作権に対する意識が薄く世間で売れているものがあれば次々にマネするため社会に偽物が出回っています。
⑥空気が悪い
近年だいぶ改善されてきてはおります、特に北京・天津など北の都市はまだまだPM2.5の改善の兆しはありません。
ここまで中国人の考え方・ビジネス手法・生活について分けてまとめてみました、皆さんのイメージは膨らみましたでしょうか。
礼節を重んじる人(礼節の外に対する表し方)・マメな性格で衛生面に対する要求が高い人などは抵抗が大きいかもしれません。
ただ、短期間の駐在だけでも中国のよい点にも気づくことができるでしょうから、是非中国語の勉強を機に中国との接点を広げて頂き
世界に目を向けて頂ければと思います。