おすすめ本 「お金の流れで読む日本と世界の未来」 ジム・ロジャース
世界三大投資家と言われるジム・ロジャースが2019年1月に出した新しい本を紹介します。私が投資好きというだけでなく中国に関心をもつブログ読者のみなさんにとっても、中国の将来性を占う好材料になると思いますので、是非一読ください。
最近来日してメディアに出演して話もしていますが、国の借金の多さと人口減少から日本の将来を悲観しています。
また著書に記載されているのと同じ内容が一部ネットに載っていますので、みてみてください。
・Forbes japan … 子供が15歳なら韓国語、1歳なら中国語を学ばせなさい
・東洋経済 online … 日本で伸びる産業について
著書の中ではアメリカや日本の将来に悲観的ですが、反面中国が将来性に対して非常に明るくとらえています。
また語学力の重要性を述べるとともに子供に中国語を学ばせることを推奨しています。
日本の将来 現状の問題点について
・日々増大する巨額の負債と人口減の二重苦によりひどい状況を迎える
⇒ 債務が大きい国は、常にひどい姿になって終焉する!
⇒ 人口が減少し、さらに移民も受け入れない国に将来大きな問題が起きることは歴史が証明している!
・外国人に対して排他的・閉鎖的ではならない! ⇒ 鎖国して繁栄した国は過去に一度もない!
・ 今の日本の好景気はうわべだけ!
⇒日本株が上がっているのは日本銀行がお金を刷りまくって、そのお金で日本株や日本国債を買いまくっているからに過ぎない。
紙幣を印刷し続けるとそのお金はどこかに行かないといけない、歴史的にみると多くの場合お金は株式市場に行く。
・いつか「安倍が日本をダメにした」と振り返る日がくる!! アベノミクスは根本的解決にならない!
ジム・ロジャースが総理大臣だったら
①大幅な歳出削減:特に無駄な公共事業が多すぎる ②貿易の活発化:関税を下げる・国境をより開放 ③移民受け入れ:日本は人口が減っているのに外人に排他的。 +α:エンジニア育成
日本で成長性のある業界
①ツーリズム(観光・ホテル・古民家) 多くの名所があり、何をしても品質が良い日本は多くの外国人を引き寄せる。 また中国や東南アジアの人たちは長く自由に海外旅行をすることが出来なかった。 旅行が身近なものになった多大な人口を抱える中国には大きなツーリズム需要がある。 ②教育 学生が足りずに廃校に追い込まれる大学が多いが、中国や韓国では大学に入れない若者も多い。 日本に来たがる外国人学生はたくさんおり、外国人学生を積極的に受け入れるように改革すれば 需要は大きい。 ③農業 競争がない業界であるため、担い手さえ確保すれば成長の余地は大きい。
※よく言われる介護産業は将来日本が他の国と競争する時の力にはならない。
中国の将来性について
・今、世界を支配するのに最も近い国は中国である。
⇒中国には世界に先駆けて多くのものを発明した長い歴史があり、発明家気質のある中国では新たなビジネスが次々に誕生している。
とりわけ着目すべきはユニコーン企業であり、2017年末までで世界には220社以上のユニコーン企業があるが、その3割が中国企業である。
※アメリカ企業が5割。 こうした企業群を輩出する流れはますます加速する。
・中国は毎年アメリカの10倍、日本の15倍のエンジニアを輩出している。
中国の4大IT企業「アリババ・百度・テンセント・華為」は米国の「Google ・Apple・Facebook・Amazon」を凌ぐ勢いで成長している。
・中国にこれから投資するなら「環境ビジネス・インフラ・ヘルス産業」
・独裁体制は悪ではない
⇒「中国は共産党独裁体制だから経済発展することはない」という見方があるが正確ではない。歴史的にみると独裁体制は経済にプラスになった
こともあるし、マイナスになったこともある。良い例はシンガポールであり、同国はここ40年で最も成功した国と言えるが、
成功の理由は初代首相であるリー・クアンユーの見識ある独裁者の存在があったからに他ならない。
日本も過去50年間事実上の一党システムによって最も成功した国と言える。
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投資関連の書籍ですが、私たち中国語話者にとって自分の価値と自分の将来性を計る一助となる本だと思います、
ページ数も多くなく2~3時間あれば読める本ですので、是非一読ください。