HSBCの海外駐在員調査 国の将来が見えるアンケート!!
この度HSBCが海外で働く駐在員への調査をもとに作られたグローバルレポートを公開しました。
(※英語のみなのでgoogleの翻訳拡張機能を使ってご覧ください)
これは各国の「健康・社会・財務・キャリア・子育て」についての評価しランキングしたもので、
日本は33か国中の32位という結果に終わってしまいました。
1位 スイス
2位 シンガポール
3位 カナダ
8位 ドイツ
15位 香港
23位 アメリカ
32位 日本
1位~10位
1、世界のグローバル人材が見る日本とは
この調査では5つの大分別とその下の3つの小分別から成る15項目からランキングを見ることができます。
大分別は「健康・社会・財務・目標達成・子育て環境」で、その下にそれぞれ3項目の要素が繋がっており、
各項目を選んでランキングをみることができます。
この中で各項目ごとのランキングをみてみると、以下のようになります。
総合が32位と比較すると各項目ではそこまで悪くない気がしますが、
ここから言える日本の状態は生活レベルはミドルレベルを確保できており、収入は低いが可処分所得はそこそこあり経済は安定している。
(日本は所得が低い国)
但しキャリアアップや仕事に潜在能力の発揮がミドルレベルのやや下位であることと、
更にはライフワークバランスの極端な低さがに低いことが読み取れます。
また子育て環境もかなりの低レベルで、友人を作りにくく学習環境も良くない、学校教育もローレベルです。
更に簡単にまとめると、「社会は安定しており所得はまぁまぁ、但しキャリア形成と子育て環境は最下位レベル」となります。
今後も他国の成長が続く中で相対的に日本人の所得は下がっていくでしょうし、日本は社会が安定している以外に良い点がない国になってしまいそうで心配です。尚更これではなかなか優秀で資金力のある外国人を日本に呼び寄せるのは難しいでしょう。キャリア形成や仕事での条件が悪いということは企業の成長にも負の影響があり、ひいては経済成長にも悪影響があると感じます。
因みに中国人の富裕層はよくカナダやオーストラリアに移住しますが、大半の理由は「子供の教育のため」です。
中国政府を信じていないということもありますが。
2、グローバルキャリアを築く人材になる強み
HSBCはこの調査によるグローバルに活躍する駐在員(高所得層)に対して世界のどこにいても資産の運用ができるHSBCに資産運用を託すことをPRしているわけですが、なぜ駐在員に対してPRをかけるのでしょうか。
それはグローバル人材がより経済的成功を得やすいということを銀行も理解しており、
プライベートバンク的な役割も含めて富裕層に接近しやすいという点でしょう。
調査の中でグローバル人材について述べられています。
「35歳の誕生日を前に海外に引っ越す人は、給料とキャリアの可能性が向上し、より充実した生活と経済的安定を得やすくなります」
HSBCの宣伝的な面も否定はしませんが、私も海外駐在員になることによって日本勤務より高い給与を得ることが出来て、
日本にいては感じられなかった海外の優れた点を学べたこと。またそれが自分の考え方により多様性をもたせ人としての成長に繋がったことは
大いに認めるところです。
大航海時代にコロンブスがアメリカ大陸を発見したように、リスクをとって積極的な行動をとることが未来の発展に繋がります。
保守的な行動は確かに短期~中期では安定しますが、長期的に考えれば保守的な行動は徐々に現在の力を弱めていきます。
社会は常に挑戦を続けなければ停滞・衰退してしまうものなのです。
今回、たまたま良い調査を目にしましたので皆さんにご紹介しました。
是非日本の現状を考える一助として頂き、
また世界を視野にキャリアを築くことを改めて考えてみて頂ければ幸いです。