我が家の問題 by 奥田 英朗  息抜き本

いつもは投資やビジネス本ばかり読んでいますが、ちょっと息抜きに今日は変わった短編小説をご紹介します。

私は昨年結婚したのですが、妻の小言も増えてきて結婚生活もなかなか大変だな~と思うこの頃です。

家庭内の問題をまとめた短編小説で、新婚夫婦の憂鬱・お荷物社員の夫・両親の離婚に悩む娘など全6話ありますが、特に面白かった2話をご紹介します。

1,職場のプレシャーからUFOの幻想を見るようになった夫を助けるけなげな妻

ある日夫が突然UFOを見たと言い出す。最初はたいして気にしていなかった妻だが、UFO関連の書類が増えておりUFOと交信しているという夫の発言に徐々に正気を疑い始める。ある日夫の仕事帰りに最寄り駅から尾行して見ることにすると夫は河原で手を上げて何か叫んでいた。

まだローンが28年残っており子供もこれからお金がかかる時期

であり、今ここで夫がおかしくなっては家族に未来はないと妻は心底心配になる。

職場結婚であったため今でも職場に残る元同僚に話を聞くと社内の派閥争いで間に挟まれ大変な状況にあると言う。会社を辞めてもよいから何とか夫を助けようと妻はレオタード姿で「エムエム星人」に変身してUFOと交信している夫を正気に目覚めさせようと説得する。夫の負担を感じ取り助けようとする妻の愛情あふれる心温まる面白ストーリー、必読です(^^♪

2,マラソンを始めた妻

小説家でちょっとしたベストセラー作家を夫にもつ妻が1年ほど前からマラソンを始めるようになった。それ以降妻の表情が明かるい。小説が売れるようになり大金が転がり込むようになった時、夫は資産運用などには疎かったため妻に運用を任せた。ところがリーマンショックに遭遇し投資した株が大きく下がり数千万円規模を損失を出していたのだ。それ以来妻は責任を感じていていつもどこか暗い。加えて夫がベストセラー作家なったことで自分の価値を生み出せず近所の友達とも疎遠になってしまっていた。

妻を心配した夫は何か趣味を始めるように提案してみたが、それがマラソンだった。最初は毎日10km程度だったがそれが毎日20kmになり妻の表情は明るかった。ある時出版社から東京マラソンの参加権を渡され出場が決まる。見事完走した妻をゴールで迎える夫と息子2人。妻が大業を成し遂げた瞬間であった。

 

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