英語の文法教材について
資格試験や学校の成績以外の目的なら文法の勉强はやめよう!
語学学習において文法の勉強には否定的な私ですが、またそれを思い起こすことがあったので紹介します。
以前、「中国語に加えて英語が多少でもできたらスキルアップにはもってこい」
と思ってこんな本を買ったことがありました。
なんとも素敵なタイトルで、昔自分がどんな勉強をしていたかを思い出すにはぴったりだと思ったのです。
本を開いてみるとbe動詞がどうとか書いてあり、確かに分かりやすく「あ~こんなこと授業で習ったな~」と思い出させてくれます。
例えばこんな感じです
でも中国語を今のレベルまで上達させた自分の勉强方法と中学の授業でならった勉强方法を比べると
大きな違和感を感じてしまうのです。
私がこのような本を読むたびに思ってしまうのが、これこれが動詞でこれこれが形容詞なんて理解しても全く話せるようにならないよね?? ということです。
右上の一般動詞につく「S」ですが、どういう時につけるのか理解することは必要ですが、
少なくとも「3単現」という言葉を覚える必要はありません。
中学・高校で習う語学しか経験していない人は想像しにくいかもしれませんが、品詞の分類や単語の並べ順、文の構造を覚えるとどんな役に立つと思いますか?
あなたの答え:試験でよい成績がとれる!語学検定に合格できる!
私:おー確かにそうですね、素晴らしい!!
でも私が問いたいのは「語学検定に合格すると話せるようになるんですか??」ということ。
品詞や文法なんて覚えても実際に外国人が突如目の前に現れた時になんの役にも立ちません。
突然現れたアメリカ人を前にしてあなたはノートを取り出して単語をひとつずつ書き出して並び順を確かめてからそのノートをたどたどしく読み上げることしかできないでしょう。
なぜならそれが普段あなたの外国語学習でにおいて練習していることだからです。
サッカーやバスケを習う時に教科書を読んでドリブルのコツを学んだり試合のルールの知識を深めてもサッカーは上手にならないでしょう、実際にボールに触ってドリブルするから上達するのです。
語学も一緒です!
語学とは口を開いて話すものであり聴いて反応するものです、
ですから教科書を読むのではなく話す・聞くの練習が大切なのです。
また更に言えば文法の勉强というのは非常につまらないものですので、学習を継続する意欲を保つのも難しいと思います。 それに対して実際に話せるようになると相手とのコミュニケーションが円滑になるのが実感できるし、自分の成長を感じられるためより学習意欲が湧きます。
私は転職経験があり転職面接も複数社受けたことがあります、面接の場ではどこの会社も中国人や中国語を話せる日本人が面接官として出てくるため実際に話して自分の語学能力をその場で証明する必要に迫られます。なので仮に語学資格はまったく取得していなくても問題になりませんし、逆に語学資格が優良でも話せなければ意味をなしません。
ただ文頭に書いた語学試験・資格取得のためにどうしても必要という場合は勉强せざるを得ない部分もあります。例えば新卒の方などで面接の応募人数が多く一人一人に対して中国語面接ができない場合はどうしても書類選考になるため、書類選考を突破するための文法学習については致し方ないと思います。
そういった点においては資格試験向けの勉強をすることも必要だとは思います。
ただ欲を言えば企業は採用活動においてより会話能力を高く評価する資格試験を評価基準に選ぶべきかと思います。
C.TEST(実用中国語レベル認定試験)は試験管の前で実際に中国語を話して100%会話による語学能力を判定するテストであり、文法の理解を計って語学能力のランク分けをされることはありません。
HSKなどの主要な試験ではヒアリングの試験もあるものの、そこで流される音声の内容は日常生活では使わない内容のことであることが多く、また受験者が話す機会はあたえられません。
但しそれでも一点補足するとまず会話ができるようになれば、文法の試験でも「あっこれはなんかおかしい」と気付けます、普段使わない言い方に違和感を感じられるようになるからです。