途上国の不動産投資はおススメしない
今回は私が香港の保険(≒保険会社が販売する投資信託)を購入した、投資アドバイザーから受けた海外不動産に対するアドバイスをお伝えします。
ここ数年不動産投資が過熱する中で、貸出しによって入る毎月の家賃収入(インカムゲイン)を狙うのではなく、より大きな売却益を狙ってキャピタルゲインを得ようと海外不動産の購入を検討している方もいるかと思いますが、今後の経済成長を見込める国であっても実は途上国での不動産購入はあまりおすすめできません。
例えば今世界の投資が集中しているベトナムの物件を例にしてみます。
こちらのサイトで販売している3299万円の物件ですが、
現地通貨価格を計算すると、大体7,200,000,000 VNDになります。
現在の為替は 1VND = 0.004582 JPY です。
仮にこのコンドミニアムを10年間持ち続け価格が10倍になったとします。
2019年 72億ドン ⇒ 2029年 720億ドン
ここでものすごく儲かると思ってはいけません。
経済成長によって不動産価格が上がるということは通貨も強くなるということです。
新興国は変化のスピードも速いですから、10年後には為替が10倍変わっている可能性もあります。
2019年 1VND = 0.004582 JPY ⇒ 2029年 1VND = 0.04582 JPY
ベトナム通貨の今後のどのように変化するかは分かりませんが、ここ数十年で大きな成長を遂げた
中国を例にとってみると1980年は1元が151円であったのに対し、2019年は16円になっています。
仮に私のシュミレーション通りドンの価値が10倍に上がるとすれば、不動産価格が10倍に上がっても
結局日本円での価値は変わらないことになります。
もちろん、物件保有期間の10年間で賃貸に出した賃料としての入手はありますし、
またあなたが将来にわたってずっとベトナムで生活するのであれば、ベトナムドンでの価格は間違いなく
10倍になっているわけですから大きく得をすると言えます。
またいくら為替の上昇があると言っても、もしあなたが1980年に中国で物件を購入していたら
為替の上昇以上に不動産価格が上昇していますので大きく儲けれたとは思いますので、一概には言えませんが、海外不動産の価値の上昇がそのまま日本円での価値の上昇にならないことは頭に置いておく必要があります。